「成城 学びの森」コミュニティー?カレッジ
講義内容
「草の根」とは両義的な言葉です。教科書は、移民や難民の受け入れ校から「市民たちの草の根の活動」を報告した本。でも、政府やエリートに反発する極右政党やEU離脱派の運動にも「草の根」はあります。だから、誰の立場で見るかが大切です。授業では図像や数字は使わず、外国人について、明日のヨーロッパについて、何が問題になってきたのかをお話しします。
<テキスト>増田ユリヤ著『揺れる移民大国フランス』ポプラ社(ポプラ新書) 本体780円+税
各回テーマ
(1) 第1章「フランス人、三代前はみな移民」
(2) 第2章「フランスの移民政策」 ~ 共和国への統合装置
(3) 第3章「人生いろいろ、人種もいろいろ」 ~ 彼らの履歴書
(4) 原点はどこか?移民第二世代にとっての1983年
(5) 第4章 ~ 難民、EU域内移民、域外移民と現代フランス
(6) グローバル経済とローカルな社会 ~ ヨーロッパの未来
講師紹介
専攻:フランス文学?思想
1980年代の留学から、昨年のパリ第7大学客員研究員まで、いつまでも学生気分でフランスに行って暮らしては、ユダヤ人問題やファシズムについて本を書き、小説を翻訳してきました。カミュに『異邦人』という小説があります。現代フランスと外国人、それが最近の研究テーマです。