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2021.06.15
SDGs(持続可能な開発目標)と、その主体的な取り組みについての理解を地域住民の方に深めていただくため、世田谷プラットフォームの共催と(公財)中島記念国際交流財団による助成を受けて行う「留学生地域交流事業/Global Matters」の基調講演「笑って学ぶSDGs!」を開催しました。
テレビやYouTubeで活躍するお笑いジャーナリスト「たかまつなな」さんと、お笑いコンビ「三拍子」をゲストスピーカーとして招き、SDGs目標について解説し、国際協力とは何か、身近にできることとは、という内容をお話しいただきました。
オンラインで行われた本講演会には、世田谷区大学生、教職員、地域住民の方など約100名が参加しました。
たかまつさんは、国際協力の視察で、マダガスカルやカメルーン、バングラデシュを訪れ、不安定なライフラインや過酷な児童労働、人身売買の現状を見て、もっと世界の事を身近に考えてほしいと思ったそうです。また、SDGsを知り、「このままでは子供たちにつけを残すことになる。そうしないためには何をしたらいいか」という事を考えてSDGsの普及?啓発の活動を始めたそうです。
「3分でわかるSDGs」のコーナーでは、食べることに困っている貧しい人に直ぐに使い切る寄付をするのではなく、仕事を紹介して働いて自分で食べてゆけるようにする。それが持続可能な開発/解決方法だと、難しく考えがちなSDGsをわかりやすく説明されました。
また、日本のSDGs達成状況は世界17位(166か国中)という現状を踏まえ、日本の課題である目標について、5番の「ジェンダー平等を実現しよう」について言及し、先進国でジェンダー平等が達成できていない国は少ないので、特に注意してほしいと話しました。
解決方法として、フランスの県議会議員には男女ペアで立候補する事を制度化し、自動的に男女の議員比率を50%ずつにすることが出来た事例が紹介されました。
各国のSDGsの取り組みの事例やSDGsウオッシュ問題も紹介し、SDGsを推進し、社会を変えるためには、一個人から、学校?会社、コミュニティ、国家に至るまで、社会の沙巴体育の人や組織が努力をする事が大切で、どこかが欠けていても成り立たないと伝えました。
このまま社会の問題が解決しないと、子供たちにつけを回してしまう。SDGsを通して自分たちの世代で問題に取り組むことは大変だけれども、身近な問題に目を向けて少しでも取り組むことが大切だと締めくくりました。
質疑応答では、小学校教員より「小学生から意識できる身近なSDGsについて教えほしい」という質問があり、「学校では食品ロスやエコの観点での教育をしているが、賞味期限と消費期限の違いについて教えたり、性別に関係なく家事をやる、学級委員長は男子でないといけないという先入観をなくす、という事もSDGsに関連している」と答えられました。
大学生からは「学生がSDGs関連で何か起業したいと考えた場合、どのような分野での起業が魅力的か。」という意見を聞かれ、「企業は今SDGsに配慮しないと投資を受けることが出来ないという方向にあり、事業を通して社会貢献をするソーシャルビジネスが成長し、主流になるので、考えてみて欲しい。例えば、フェムテック(女性の抱える身体の悩みをテクノロジーで解決すること。2025年には世界で5.3兆円規模の市場になると予想)の分野のアプリを開発するなど、若い世代ならではの分野が注目されている。起業本を読んだりするよりも、身近にこんな物があったらいいなと思う感性を大切にした方が良い」と話されました。
ライブの質問にも最後まで丁寧に答えてくださり、参加者の講演会に対する満足度が高い結果となりました。
アンケートには、以下のような感想が寄せられました。
沙巴体育国際センターでは、今後も「日本の難民問題」や「SDGsと食の未来」「SDGsカードゲーム」等を通して、地域住民の方と一緒にSDGsについて考えるGlobal Matters講演会を開催してゆく予定です。
沙巴体育国際センター